NHK土曜ドラマ「シュリンク~精神科医ヨワイ」の放送が始まりました。
原作が人気コミック。原作の漫画を生き写しにしたようなキャスト、精神科医・弱井は中村倫也さん、看護師役に土屋太鳳さん。
第1話の患者役は夏帆さんです。「パニック症」を患ってしまったシングルマザーの苦悩と弱井医師の優しい処方箋が少しづつ、病気を克服していきます。
夏帆が演じる「パニック症」ってどんな病気?
ドラマでは、夏帆が演じる雪村というシングルマザーの会社員が多忙な生活の中、いつも通っている電車の中で過呼吸になってしまうところから始まります。
「パニック症」ってどんな病気なんでしょうか。パニック障害といも呼ばれています。
- 強い不安感
- 心臓がドキドキする、または心拍数が増加する
- ひどい汗をかく
- 身震い、手足の震え
- 呼吸が早くなる、息苦しい
- 喉に異物が詰まったような窒息感
- 胸の痛みまたは不快感
- 吐き気やおなかの不快感
- めまい、不安定感、気が遠くなる感覚
- 身体や手足のしびれやうずき
- 現実を現実と感じない
など、突然、何の原因かわからないまま上記のような心身の異変が起き、コントロールが利かないような状態になる病気です。
発作を繰り返すうちに、発作が起こった場所や状況に不安感を覚えて更に発作が起こる場合があります。
ドラマのなかでも、夏帆さんが演じるシングルマザーも、電車の中で発作が起き、駅に行くことに不安を覚えていました。また、会社の会議室でカーテンが締まった状態の暗所でも発作が起こった為、映画館や、子供のお遊戯会の会場などにも不安を感じています。
夏帆が演じる「パニック症」の原因は?
パニック症(パニック障害)の原因は全部解明されているわけではありませんが、ストレスや脳内から分泌される物質ではないかと言われています。
ドラマのなかでも、夫の浮気が原因で離婚しまだ心の整理もつかないまま、毎日忙しく生活しているシングルマザーがかかえるストレスがどのくらいの大きさだっただろうと想像するだけで気が滅入ります。
実家も遠い土地で、親の手も借りられず、離婚した夫の母は近くにいるものの、そう簡単には助けを求められないですよね。
ストレスの多い現代社会は、パニック症を患っている人が多くいるようです。発作が起こると「このまま死んでしまうのではないだろうか」と思ってしまうくらいの辛さだとか。
はっきりとした原因は追究できませんが、日々の小さなストレスの積み重ねが火山の噴火のようにある日突然呼吸困難や、通常の心身の状態からかけ離れたようになるのがこの病気の恐ろしさですね。
夏帆が演じる「パニック症」の治療法は?
ドラマの中では、ベイビーステップ、つまり少しづつ不安を取り除いていきましょう、と薬物治療ではなく精神的な治療を勧めています。
雪村は、別の精神科に行った際に薬を処方され、薬物治療を勧められていましたが、逆に薬物で体調を崩していました。
これは、あくまでもドラマ内のストーリーなので、その人それぞれ、きちんとした精神科の医師による処方で薬物治療があっている患者さんもたくさんいるはずです。
ドラマでは「新宿ひだまりクリニック」に通い出し、薬はお守り代わりの発作が起こった際に飲むもの、のみにしてあとは心の治療をしていきます。
一人息子のために奮闘する雪村は、無理をして観覧車にのり再度発作をおこしてしまいますが、弱井先生に何故観覧車に乗ったのかと聞かれ、息子の喜ぶ顔が見たかったと気が付きます。
雪村が一つ何かを乗り越えたご褒美は「息子の笑顔」に設定し、少しづつ「出来ること」を増やしていきます。素敵なご褒美ですね。
そして、弱井先生が言う「パニック症で死ぬことはありません」という言葉はとても安心する言葉ですね。
夏帆が演じる「パニック症」で、義母とのわだかまりが溶けていく
雪村が精神科に通っていることを察した義母(余貴美子)は、自分も昔、精神科に通いたいと思っていたけどそのままにして、過ごしてしまった、と話をする。
そのせいでか、過保護に息子を育ててしまい、いたらぬ息子にしてしまってごめんなさい、と元嫁に詫びる義母。
そのことを聞いた雪村は心のわだかまりが少しづつ解けていきます。
『同調』って大事ですよね。その気持ち、よくわかるわ~、とかわかるような気がする、同じことがあった、など同感するとなんだか親近感がわきますよね。
義母役の余貴美子さんって本当に素敵な女優さんで、こんな義母だったら仲良くしたい!と思ってしまいます。優しそうで、頼りがいもあって、冗談もいけそうですよね。
全部自分でしなきゃ、って思う気持ちもわかりますが、人はひとりで生きていけないものです。誰かに頼ったり、弱みを見せたりすることも必要ですよね。
きっと雪村は、夫と離婚しても、ひとり息子を通して義母に相談したり助けを求めたりしていけるのではないでしょうか。是非そうしてもらいたいものです。
1話のまとめ
弱井先生が言っていた言葉がとても印象的でした。
アメリカは精神疾患を患っている人が多いけど、自殺率は低い。日本は逆だ、と。
アメリカではちょっとしたことでも精神科を訪れる人が多いとか。よく映画やドラマでも夫婦間のトラブルなどでも心療内科や精神科に相談に行くシーンがありますよね。
日本では、精神科というと、違ったイメージが先行し、精神科に行くイコール精神を病んでいる、のような奇異の感覚が根強いですよね。
今では心療内科という言葉に変わってきていますが、もっと門戸が開かれるときっとストレスを抱えた人が行きやすい治療の場に変わってくるのかもしれないですね。
とても興味深いドラマです、2話も楽しみですね。ドラマ『シュリンク~ヨワイ精神科医』の他の記事も読んでくださいね!
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