原作コミックがまだ継続中のなか、ドラマ化され話題のドラマ「降り積もれ孤独な死よ」はあっという間に5話まで放送。
衝撃の1話では、2017年に灰川邸から大量の13体もの子供の白骨死体が見つかる「灰川事件」がフォーカスされ、小日向文世さん演じる灰川十三があまりにもコミックの印象と重なる驚きの初回でした。
次々と暴かれる登場人物の暗い過去と、少しずつ解かれていく謎。面白すぎて見逃せません。
驚きと深い闇、あれ?若い頃の灰川十三って…朝ドラの…?
第5話では、灰川十三の若かりし頃の回顧録が出てきます。
灰川十三は、いろいろと思いあまった末、虐待されていた実の父を殺してしまい少年院に。そこから出た後、目立たないように、人と関わらないように生活していた…
って青年時代の灰川十三を演じているのは…あれっ?朝ドラの、虎ちゃんのお兄ちゃん?
NHK朝ドラ「虎に翼」の前半に明るく前向きで「〇〇だってイイ!」と決め台詞を言う、虎ちゃんのお兄ちゃん直道を演じた上川周作さんではないですか!
他のドラマでも明るい役が多かったような気がしていましたが、今回はガラリと変わって暗い過去を持つ闇だらけの灰川十三・青年時期。
こんな役もこなす、実力派俳優なんですね。しかし、闇だらけの灰川十三も愛する人がいて、子供がいたんですね。またその愛する人も夫からのDVを受けていたって、闇すぎる…。
しかし、愛を知ることができただけでもよかった、と思ってしまいました。
驚きと深い闇、吉川愛が演じる蓮水花音の暗い過去
灰川邸に集まった子供たちは、虐待から逃れてきた子供達。蓮水花音(吉川愛)もそのひとり。生き残った6人のうちのひとり。
花音は母親からネグレクト(放置虐待)で、灰川十三と出会い、灰川邸に移り住んだ。
5話では花音の母親が実の父親を刺したという事実が暴かれる。刑期を終えて、施設に預けられていた花音を迎えに来た母親。
そして花音が18歳の頃、母親は火事で焼死。ん~っ…これは花音の放火?でも花音は母親が死んだときに「やっと死んでくれた」という気持ちになったと言ってましたね。
赤子の時から施設で育ち、7歳で母親が迎えに来て、その後ずっと育児放棄。だったら迎えに来るなと言いたいですよね。
花音が母親に対する愛情がないのがわかるような気がします。だって、赤ちゃんの頃から施設ってことは愛してもらった肌の記憶さえないってことですよね。
切ない話です。
驚きと深い闇、あれ?ちらり出演は中山忍?
蓮水花音が7歳まで育ったという養護施設。出所後の母親が迎えに来た時、施設の担当者が花音に優しく語ります。「お母さんが迎えに来ましたよ」
あれ?中山忍?映るのこれだけ?セリフもこれだけ?施設の職員の役って…なんで?
出演場面がシュールすぎるやろ(笑)。ナニ出演なん?友情出演?
SNSやネットニュースでも話題沸騰。せっかくだから、他に役があったでしょうに。
あえてチョイ役で話題を作ったのかな?本人が出演したかったのかな。意図はわからず、不思議な出演でした。(笑)
驚きと深い闇、主人公の弟・瀧本蒼佑の暗い過去
主人公の冴木仁(成田凌)の腹違いの弟・瀧本蒼佑(萩原利久)も父親から虐待を受けていた。
そもそも、冴木仁が受けていた父親からの虐待。冴木が親戚に引き取られ、いなくなったことで蒼佑が父親のターゲットになってしまう。
その事を恨み、冴木が近づいてもなかなか心を開いてくれない。…微妙ですよね、恨むは兄じゃなくて父親。
しかしこの二人は父親からの遺伝なのか暴力的な衝動を持っている。兄・冴木は変装して暴力をふるっている虐待父親をランダムに襲い、自分の衝動を発散している。
蒼佑は、母親に暴力をふるっているようだ。
個人的にですが、弱者に暴力をふるう男性はどんな理由があってもNG(OKな人なんていないでしょうが)。特に女・子供に手を挙げるなんて最低です。
蒼佑は、父親の親戚を訪ねて父親の事を聞くと、父もまた父親(蒼佑の祖父)から暴力を受けていたことを知る。
負の連鎖、ですかね。どこかで断ち切らないといけない連鎖ですね。
驚きと深い闇、灰川十三の息子は…えっ!まさか!
巡査部長・冴木の職場で、明るく冴木や警部補の五味明日香(黒木メイサ)をサポートしていた新人巡査の鈴木潤(佐藤大樹)。
やけに、冴木と五味の捜査に仲間に入れてくれ、だの、つきまとっているなと思っていたら、なんと灰川十三の息子?!
顔に傷がある、謎の男が灰川十三の息子と思い込んでいたので、驚き!じゃ、あの人誰?
灰川十三を殺したのも鈴木潤?子供の白骨死体も?
このドラマ、サスペンスが凄い!ほんとに沼るドラマ。原作も素晴らしいけど、ドラマ班も凄い!
来週6回でこのあたりの事情がわかってきそうですね。
灰川十三と恋に落ちた女性との間に産まれ、愛に包まれて育ったはずなのに、どうして?
驚きと深い闇、虐待という残酷な現実がフォーカスされている
このドラマ、原作とも「虐待」「暴力」という今もどこかで起こっている残酷な現実がフォーカスされている。
誰の中にも、怒りや暴れる心、何かしらあるはず。しかしその衝動的な怒りを暴力として他人に向ける実態。それも弱者に対して。
子供はどんなことをされても親を愛し、慕っているものです。その子供に暴力や虐待を行う親が絶えない現実。ニュースで耳にするたびに、心が痛みます。
ドラマのなかでは、その暴力や虐待が連鎖しているということがピックアップされています。もしかしたら遺伝や暴力の記憶が暴力の連鎖になることがあるのかもしれません。
例えば咬む犬の血統は、やはり咬む、と聞いたことがあります。「血」だそうです。衝動的に咬んでしまう、と。(聞いたことがある話で根拠はありません。)
でも人間は制御することが出来る動物です。「マッドコントロール」(怒りの抑制)が出来るはずです。
ドラマの中では、蒼佑が父親も虐待を受けていたと聞いて、心が落ち着いたような表現になっていました。
まとめ
とても興味深いドラマで、見逃せないドラマのひとつです。原作はまだ継続中で完了していないので、このドラマもシリーズ化になればいいなと思います。
ただ、面白いということだけではなく、子供や弱者への虐待・暴力の抑制につながればいいなと感じています。
来週の展開も楽しみですね。どんな驚きがあるのでしょうか!
コメント