エンジェルフライト第三話・社葬VS食堂おかめ。舞台は韓国。アイドルのコンサートに行って心臓発作で亡くなった女性と、若い女性との行為の途中で亡くなった大企業の社長。
どちらもありがちな設定です。韓国アイドルや俳優が大好きな女性は年齢問わず多いですね。特に子育ても一段落した中高年の女性は金銭的にも余裕があるので、夫を日本に残してツアーやお友達と韓国へという話はアルアルです。
一方、昔から中高年男性が行きたがる海外旅行ですよね。接待で韓国旅行とはよく耳にしますね。男性にとってもパラダイスなんでしょうね。
余 貴美子は名バイプレーヤー、紫綬褒章(しじゅほうしょう)受賞
余 貴美子(よ・きみこ)さんは、台湾人2世の日本生まれ日本育ちの女優さんです。よくお見かけする女優さんですね。現在68歳ですが、変わらぬ美貌と年齢を感じさせない色気がある方です。
出演作品は数知れず、ここに記載するまでもなくwikiペディアをご覧ください。すごい出演数です。受賞歴も数知れず、2019年には紫綬褒章を受章しています。
紫綬褒章(しじゅほうしょう)とは…天皇陛下から授与される栄典。色によって対象の人が違ってきます。紫は、科学技術分野で発明・発見、学術及びスポーツ・芸術文化分野で優れた業績を挙げた方に与えられる勲章。
その他に色分けされた褒章の種類
褒章の種類 | 読み方 | 対象者 |
紅綬褒章 | こうじゅほうしょう | 自身の危険を顧みずに他人の救助を行った方 |
緑綬褒章 | りょくじゅほうしょう | 長年にわたり社会にボランティア活動などに従事して実績を挙げた方 |
黄綬褒章 | おうじゅほうしょう | 農業、商業、工業等の業務に精励し、他の模範となるような技術や事績を有する方 |
藍綬褒章 | らんじゅほうしょう | 国や地方公共団体から依頼されて行われる公共の事務に尽力した方 |
紺綬褒章 | こんじゅほうしょう | 公益の為に私財を寄附した功績の方 |
エンタメでの受賞は紫綬褒章ですね。オリンピック選手や野球選手などのスポーツ系も紫綬褒章になります。
余 貴美子は名バイプレーヤー、食堂おかめの女社長
今回のドラマでは、韓国アイドルのコンサートツアーに参加した食堂おかめの店主・吉崎恵役が余貴美子さんです。
夫に先立たれ、息子と娘を女手ひとつで育て上げた、働き者のおかみの役です。いつでも自分の事は後回しにしてきた吉崎恵。息子と娘が、苦労の恩返しとして、恵が大好きな韓国アイドルのツアー旅行をプレゼント。
とても素敵な話ですよね、でもそのツアーが恵にとって旅立ちの海外旅行になるとは、酷な話です。
国際霊柩送還の那美(米倉涼子)は悪天候の中、恵のご遺体をごり押しで搬送するため、『外食産業の女社長の葬儀だから!!!』と無理やり貨物に載せる交渉をします。
ものは言いようですね、決して嘘ではありません。那美は天下一品の交渉人ですね!
ところがその後、日本大企業の社長の遺体搬送の話が割り込んできます。
余 貴美子は後回し?大企業の社長と食堂のおかみの優先はどちら?
悪天候のなか、やっと恵の搬送が決まった頃、大企業の社長のご遺体を搬送してほしいとの依頼が舞い込んできた。金に糸目は付けないと。
那美は、部下の高木凛子(松本穂香)に、どっちが優先だと思うのかと質問する。
ちっぽけな食堂のおかみと現役総理大臣も出席予定の大企業社長の社葬。通常で考えれば後者のほうですかね。
大企業の社長の部下で葬儀を取り仕切る総務部長にもストーリーがありました。幼馴染で苦境から救ってくれた社長。どうしても社葬を成功させたかった部長の気持ち。
ご葬儀っていろんな人のいろんな想いがあるんですよね。ただの儀式ではありません。そのことを一番わかっているのが主人公の那美。どちらの葬儀も同等に大切なことをわかっています。
大企業からの突然のオファーに、金銭面のことでギラつく那美だが、本心ではご葬儀の大切さを一番理解して真摯に向き合う姿が心を揺さぶるドラマです。
余 貴美子は、最後まで人の為に。涙があふれる素敵なドラマ
那美の活躍でどちらのご葬儀も滞りなく行われたが、余貴美子さん演じる恵は韓国アイドルコンサートツアーに参加して、満喫して旅立ったはずでした。
しかし、葬儀のあとに違うドラマがあったことがわかります。
最後まで自分より人のためを優先した恵の生きざまを象徴したストーリーです。余貴美子さんの素朴な演技も素敵でした。本当に素敵な女優さんですね。
何かの意味やミッションがあってこの世に生まれてきた、という考え方があります。例えばその考え方に準ずるなら、恵は人の為に捧げる人生がミッションだったのかもしれませんね。
そしてそのミッションを完了して旅立ちました。子供たちはそのことを理解し、恵の生きざまを把握しました。
大袈裟かもしれませんが、生きるってそういうことかもしれませんね。自分の生きざまを誰かが見届け、そこに何かを感じる。継承することもあるかもしれません。
余 貴美子と大企業の社長の葬儀を成功させた那美がカッコいい!
結局両方のご遺体を葬儀に間に合わせて搬送した那美。大企業の葬儀には、搬送料や特別料金がかかっていますので請求させていただきます、と言い切る那美がカッコいいんです。
潤沢な資金がある大企業からはがっぽり徴収。そうでない食堂へは通常料金、みたいな情あるビジネスが那美っぽくていいですね。
あるとこからは取る、ないとこからは通常。なんだかな、ヒーローみたいでかっこいい!どっちからもがっぽりだったら、ただの悪徳ビジネスですがそこのところ、ちゃんと把握している頭の良さが垣間見える那美。
金儲けとなるとちょっと下品に返信するところも那美の魅力ですよね。だって人間の本心ですからね。
第3話のまとめ
今回はどちらが優先?という絶妙なテーマだったような気がします。どちらにもそれぞれのストーリーがあり、どちらも大切な最後のお別れのご葬儀。
ちっぽけ、とか、壮大、とかないんですよね。人の人生に大きい小さいなんてありません。
那美の素敵な判断に心が救われたような気がしました。さて、来週はどんなドラマがあるのでしょうか。とても興味深いドラマですね。
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