衝撃の結末!最終話も自分本位だらけのドラマ「燕は戻ってこない」

とうとう最終話を迎えたドラマ「燕は戻ってこない」。リキは破水してりりこの実家の病院に緊急搬送されます。無事に双子を帝王切開で出産。

しかしこのドラマの登場人物は皆んな自分本位、自分勝手。そしてリキの自分勝手で面倒で無知な考えの決断が。

ずっとモヤモヤしたドラマでしたが、最後もスッキリしない結末で終了。このドラマを振り返ってみたいと思います。

自分本位な人々のオンパレード・主人公リキ

最終話では、帝王切開で出産したことにブツブツと不満を言うリキ(石橋静河)。痛いのをわかってほしい、自分と同じようにお腹を切ってほしい、機械と思ってほしくない、ってお金の為に代理出産することを自分で決めたことを忘れてはしないかい?と思ってしまう。

大金で代理出産したのだから、子供は草桶家の子供。名前が付けられたのに勝手に「ぐりとぐら 」にしちゃう、リキ。

DNA鑑定をしたというのが嘘と聞いて、急に気持ちに変化が出てくるリキ。誰が父親かわからない原因を作ったのはリキ自身なのに、罪悪感を感じていない様子。

人並みの人生を送りたい、と言うが、なんとなく「人のせい」に聞こえる。自分が人並みの人生の努力をしてきたのか?と言う自問自答をしない。

そして、挙句の果てに出した答え…。正直、子供がかわいそうとしか思えない。子供は親を選べない。

自分本位な人々のオンパレード・悠子

草桶悠子(内田有紀)は、子供の姿を見たら子供たちを欲しくなった…。なんだ、それ。基(稲垣吾郎)とうちわ喧嘩して、復縁しない、戻らない、だからリキに妻になったらとか言っていたのに、子供を見たら手のひらを返したように、復縁すると。

リキが他の男性と肉体関係を持った時も秘密にするから、と言っておきながら、基にばらした悠子。りりこから責められるのも当然です。

リキからそんなに子供が欲しいですか?と軽蔑の眼差しで問われて、子供が欲しいのも本当だけど基と家族になりたい、と言う悠子。

そもそも略奪婚したの、忘れてませんか?と言いたい。そしてDNA鑑定していないことをリキにばらしちゃいます。悠子って口が軽い?

子供産んでくれて感謝してます、って丁寧には言うけれど、悠子が些細なことで一喜一憂するたびにイチイチ、リキに言うから事が拗れること、わかってますか?

自分本位な人々のオンパレード・りりこ

悠子の長年の友達でリキを自分のアトリエ兼自宅に住まわせている春画・画家のりりこ(中村優子)。その理由の大きな一つが「代理母の結末を見たいから」。なんだ、それ。

自分は性交渉には興味がないし、したくないけど、春画は大好きのりりこ。それと共通しているような気がします。自分はしないけど見物したい。

そして、ウマのあわない基に食ってかかり、罵詈雑言を言い放つ。リキをたてに、代理母出産の矛盾と不満を基と悠子に言いたい放題。リキに至らぬ知恵をつけたり、怒りをたきつけるような事を発言する。

自分はしないが、見ていたい、口をはさみたい、渦中にいたい、のような自分本位さ。住むところや仕事を与えてリキを引き込むがそれは良心からではなく、自分の興味本位を満たす為。

苦労知らずのわがままお嬢様がやりたい放題、言いたい放題、のような振る舞いですね。

赤ちゃんの泣き声がうるさくて制作活動ができないと文句を言う。リキが出産したら、赤ちゃんは草桶夫婦がもっていくからりりこハウスには来ないと思っていたのでしょうか。赤ちゃんの泣き声が嫌なのなら、リキを住まわせる必要はなかったのでは?

自分本位な人々のオンパレード・基

悠子から復縁しないときっぱり言われると、慌ててリキに1年間子供を育ててほしい、と懇願しに行ったと思ったら、悠子が復縁すると決めると早く離婚届にサインしてほしいと願う基。

しかもそれを悠子に丸投げし、書類を書かせるようにまだ入院中のリキの病室へ持たせる基。悠子が持ってきた書類だが、当然基と話し合って悠子が持って行った方がいいと言ったはず。

代理出産の費用を全部出してもらった母の言う通りに行動し、自分の子供かどうかも調べない。悠子のふらふらした決断に振り回されながらも、悠子の言う通りに行動する情けない基。

リキに対しては、退院の花束を持っていき紳士的な態度をするが結局は自分たちの都合の良いようにいろんな提案をしていく。リキのことはすべてお金だけで解決しようとする。そのお金も母のお金なのでしょう。

自分本位な人々の犠牲者は赤ちゃん、モノじゃない

それぞれの思惑で生まれてきた双子の赤ちゃん。誰が父親かもわからず、基の子であってもリキとは愛のない結晶。そのうえ、引き裂かれる双子。

子供はモノじゃない。草桶家のDNA継承の為のモノじゃない。リキが人並みに生きるためのモノじゃない。りりこの代理母の結末を傍観できるモノじゃない。

生れてきた子供が成長してこの事実を知ったらどう思うだろうか。双子だったの?代理母出産だったの?本当の父親は誰なの?傷つかない保証はあるだろうか。

日本は少子高齢化でどんどん出生率が低下しています。様々な理由で不妊治療が多く行われています。日本でも生殖医療は解禁される日がくるかもしれません。

このドラマは生殖医療に警鐘を鳴らしているのかもしれません。

何故子供が欲しいのか?先日NHKのあさイチでそんなテーマの放送がありました。子供がいなくても幸せな人生を送っています、という話もたくさん出ていました。どちらがいいのかは答えがでないでしょう。幸せを決めるのは自分自身ですから。

ドラマ「燕は戻ってこない」まとめ、感想

全10回放送のドラマ。主人公の石橋静河さんのぼやーっと生きているような演技にイライラしたりモヤモヤしたりしました。

他のドラマで石橋静河さんは親の14光ではないか、などとアンチコメントもありましたが、個人的には素晴らしい演技派女優だと思います。

このドラマの中でのリキは無知で自己鍛錬を行ったことのない、貧困女性を演じています。その卑屈さや暗さを素晴らしく演じていました。

そして燕が旅立つかのように、リキはグラと都会の喧騒の中に消えていきます。そこには更に過酷な未来が待ち受けていることでしょう。それでもリキが自分で選択した「誰にも搾取されない未来」

視聴した人で受け止め方がいろいろだと思います。

エゴのオンパレードでしたが、ある意味、人間の本質を描いた作品で、決してスッキリしない終わり方でしたがおもしろいドラマでしたね。NHKあっぱれです!

 

 

コメント

タイトルとURLをコピーしました