ドラマ「家族を愛したんじゃなくて、家族だったから愛した」第1話地上波放送。
河合優実さんが演じる独特でちょっとガサツな女子高生・七実とダウン症の弟と母とのの家族生活が笑える第1話。
関西弁がクスッと笑える日常生活。さて、どんな出来事が起こるストーリーなんでしょうか。
ガサツな女子高生で言葉を操る天才・七実の高校生活
高校3年生の七実(河合優実)は、ちょっとガサツな女子高生。ヘアースタイルやファッションも気にせず、面白くない冗談をまわりを気にせず発する個性強いタイプ。
友達は通称「マルチ」と呼ばれている、母親がマルチ商法(ネットワークビジネス)にハマっている・環(福地桃子)と仲良し。
マルチは七実の家には勧誘に行かないように、母親へ伝えてるらしい。なんで?
マルチが独特でおもしろい!キャラクターが濃ゆい!1本1280円もする水をガブガブ飲む「マルチ」。その名も『サクセスウオーター』、ほんとにありそう(笑)
おしゃれ気取り同級生を『1軍女子』と呼び、密かにからかっている七実。リーダー格の同級生のSNSを見つけて『クリスチャンの家庭に育った長崎の男子高校』という架空の男子を名乗って巧みに言葉を操り、SNSのやり取りで夢中にさせている。
凄い才能ですね、七実。言葉だけで、相手を惚れさせる…今後の七実の行く末にも関わってくる才能です。
ガサツな女子高生だけど、彼氏がいた!
イケメンで、別の高校に通う裕福な家庭の男子・旭。いつもはチャリ通学なのに、雨の日に電車で七実をみかけてひとめぼれ。
構造力学を愛する理系男子、七実の『三半規管の強さ』に惚れたらしい。
三半規管とは、平衡感覚を保つ耳の奥にある3つの器官の総称。七実はぐるぐるバット10回しても平衡感覚が保てる逸材。
しかし、コンビニでばったり会ったときに七実の弟・草太(吉田葵)がダウン症だとわかり、連絡が途絶える。
旭の家へ真意を聞きに行った時には、七実の人生を背負えない、弟の面倒までは見れないという。七実は、えっ結婚するつもり?とドン引き。どんなマジメ君やろ。でも別れて良かったね。
ガサツな女子高生の弟役草太はダウン症の俳優・吉田葵
七実の弟役・草太を演じるのは吉田葵さん。都内の特別支援学校の高等部2年生の17歳です。
役所広司さん主演・米アカデミー賞にノミネート映画「PERFECT DAYS」にも出演。
2024年3月21日世界ダウン症デーで、米ニューヨークの国連本部などで開かれる国際ダウン症連合の会合でスピーチをしました。
「世界中のダウン症の人に、緊張しても、恥ずかしくても、やりたいことはできると伝えたい」
小学5年生の運動会の時に、どんなに頑張っても1位になれないことに疑問を持ち、母親に聞いてみた。
母親は「ダウン症があるから筋力が弱く、猛スピードでは走れない。人には得意、不得意があるけどバレエも指揮もできる。得意なことを頑張ったらいいんじゃない?」と言った。
お母さんの素敵な言葉に納得したそうです。葵さんはモダンバレエや合唱の指揮を頑張っているんですね。
ドラマの中では、過保護な母・ひとみ(坂井真紀)が自立させることを悩んでいたが、草太は買い物をやってみるとすんなり成功。
母が心配するまでもなく、子供はたくましく成長するものですね。
ガサツな女子高生だけど、繊細な心と強い意志を持つ七実
1軍女子に誘われてカラオケへ。カラオケの帰りに『マルチ』の話題に。マルチの母親がマルチ商法をやっているだけで、環(マルチ)はその娘。
1軍女子たちは環(マルチ)の事を、そんな母親に育てられたら、きっとマルチも同じになる、と言う。
七実は「どんな家族かで、性格まで決まるの?」とちょっとキレ気味。七実エライ!会話に流されず、自分の意見をしっかり言える。
すると、1軍女子たちは「ごめん、岸本さんちも可哀そうな家だったね。」と言う。それは、弟がダウン症だから?お父さんがいないから?残念ながら、人の気持ちがわからない系の1軍女子たちですね。
そうそう、お父さんは東京に出張ということになってますが、既に他界しています。
ガサツな女子高生と不思議な友人・マルチ
1軍女子たちと七実の会話を盗み聞いていた環(マルチ)。七実が陰でこそこそと環の事を「マルチ」というのではなく、本人に堂々と「マルチ」と呼んでいることが嬉しかった様子。
マルチは、七実の家庭を自分の家庭よりも「可哀そう」と思っていたが、いつの間にか七実は憧れの存在になっていたと伝える。
環(マルチ)は七実のことを「おもしろい」と言う。はい、同感です。とってもおもしろい(興味深い)存在ですね。
環(マルチ)は、七実の彼氏の家に誘導し、言いたいことを言うように勧める。旭君はダウン症の弟の面倒をみる自信がないと言う。
そこで七実が言った言葉が素敵なんです。
「うちの家族の事も、弟の事も、面倒をみてる、面倒をかけてるって決めつけんでほしい、自分の家族の為に言いに来た。」 七実の台詞より引用
七実は後から旭君に携帯のメッセージで「正直に言ってくれてありがとう」と送っています。
その理由が素敵。どんな最後でも辛い言葉で終わるのは嫌だ、と。それ同感です。
特に文字が残る、LINEやSNSでは嫌な言葉、マイナスの言葉は出来るだけ使いたくないですね。
1話まとめ
お母さん・ひとみが倒れて、大手術をすることになり、成功しても後遺症が残ることになります。
1話では魅力的なガサツ女子高生・七実の姿が楽しく描かれていました。弟・草太くんの天真爛漫さも可愛かったです。
他人から「可哀そう」と言われるのは何故なのでしょうか。ダウン症の弟?お父さんがいないから?マルチ商法にハマっている母親がいるから?
どんな家庭にもそれぞれの事情があり、他人はそれを知らないだけ。「可哀そうな家庭」という言葉は逆に残酷な気がします。
100文字を2000文字にするという原作者・岸田奈美さんの作品らしく、言葉の使い方がとても素敵ですね。
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